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就業システム・組織戦略開発サービス

高校生がつくる いしのまきカフェ「 」

期間:2012.6〜現在

テーマ:高校生対象キャリア教育

クライアント:フィリップ モリス ジャパン株式会社、公益財団法人日本財団

http://doorwaytosmiles.jp/

概要

宮城県石巻市の高校生たちが、地元資源の活用や、地域の人々の協力のもと、ゼロからのカフェづくり・ワークショップを通して、リアルな社会体験を得るプロジェクト。高校生は、地産地消に基づいた商品開発、営業、空間・イベントづくり、情報発信などを介して、主体的に地域の魅力発掘や発信を行い、課題発見力や課題解決力を身につけます。そして近い将来、まちの担い手としてその力を発揮していくことを目的としています。

2012年6月、様々な学校から、合計約40名の高校生が集まり、カフェづくりがスタート。
すべてゼロからおこなうため、真っ白な空間以外メニューも何もありませんでした。店名も「  」(かぎかっこ)と空けてありました。商品開発・空間デザイン・情報発信の3チームで役割分担し、それぞれ専門家のアドバイスを受けながら、また、まちの人々とコラボしながらカフェをつくっていきます。

そして同年11月3日、石巻市役所1階にカフェがオープン。彼らが決めたコンセプトは「まちを元気にする場所」。店名は、何でも入る可能性や個性、原点のワクワクを大切にしたいという高校生の想いから、「  」のままに。その後も、店舗スタッフとして就業体験を積み、高校生にとって、学校やバイトでは体験できない学びの場、そしてこのまちを元気にする新しい名所として、カフェづくりは続き、成長していきます。

背景

高校卒業後の地元就職率・進学率が低い宮城県石巻市。東日本大震災以前より社会体験の機会や地域との接点が少ない高校生たちの「地元離れ」は、震災後、地元企業の求人数減少にともない追い打ちを掛け、プロジェクト発足当時は約75%となっていました。(ほとんどの高校生が卒業後、市外へ流出)これからのまちの未来を担う彼らが、より強い地元とのつながりを持って社会に羽ばたけるように、本プロジェクトがスタートしました。また、「カフェづくり」は調理・接客・会計などの他にも、商品開発、イベント開催、情報発信など、多様な社会的体験を得られる形態。地元企業・産業などのコラボレーションを経ることで、職業観醸成、「生きがい・働きがい」を考える機会創出、ひいては地元就職率増加や地元雇用の創出も見込んでいます。そして、このプロジェクトが地元に根ざし、「高校生がまちを元気にしながら、生き抜く力を身につけていく次世代の教育モデル」として、全国の教育現場で活用されることを目指しています。